世の中を見渡すと、「もっと自信をもて!」「自信があれば成功する!」と自信があることこそが、まるで善であるかのような風潮があります。
確かに自信があればあるに越したことはないのですが、逆に自信がないのであれば、また自信がないなりの生き方にもメリットがあるのではないでしょうか。
どうも、ねこひげ先生(@dr_catwhisker)です。
今回は『「自分に自信がない」なら自信がなくてもいい生き方のススメ』というお話です。もし、いま自信がなくて悩んでいる人は読んでみてくださいね。
目次
自信がなくてもいいんだよ
もしかすると、いま、心理学ブログ「ココロクエスト」を読んでくれている人の中には「自信がなくて悩んだことがある人」も多いかもしれません。
- 自信を高めるために色々と試したけどダメだった
- 自信がもてなくて悩んだ経験がある
- 自信って、そんなに大事なのかと疑問に思う
こんなふうに自信について悩んだことがある人にこそ、今回の記事は読んでほしいと思います。
そもそも、ネットや本屋を探せば「自信を高める方法」がたくさんありますよね。それらを読んで実践して自信を高めることに成功すればいいですし、生まれながらに自信が高い性質を持っていれば悩むこともありません。
ただ、全ての人がそうとは限りません。やはり、どんなに自信を高めようと頑張っても一時的には自信がつくものの、すぐに元の自信がない状態に戻ってしまいます。
では、そんな人はどうしたらいいのでしょうか。
僕は、無理して自信家を目指さなくてもいいのではないかと考えます。自信がないなら「自信がないメリット」を活かす思考にシフトチェンジしていきませんか。
できない人ほど自信家
実は「できない人ほど自信家」とも言われています。シェイクスピアの一節で、こんな言葉があります。
「愚か者は自身を賢者だと思い込むが、賢者は自身が愚か者であることを知っている」
周りを思い浮かべたときに、過度な自信家はいませんか。そんな人に限って、言うほど能力が高くないことも少なくありません。
心理学で「レイク・ウォビゴン効果」というものがあります。
レイク・ウォビゴン効果(英: The Lake Wobegon effect)とは、心理学で「自分は他の人と比べると、平均以上である」と自己評価を過大に捉えるという基本的な帰属の錯誤を生み出す認知バイアスのことである。
アメリカのホープ大学の心理学者であるDavid Myersディビット・マイヤーズさんが提唱した「レイク・ウォビゴン効果」では、人は自分を平均以上の能力を持っていて、他の人より優れていると錯覚してしまうと言われています。
運転手に行った有名な調査があります。調査では、運転手に「運転のうまさ」について聞きました。すると、約8割の人が自分は平均以上の運転センスを持っていると回答したのです。(参考)「レイク・ウォビゴン効果」が実証された調査ですね。
「自分は自信がない」と自覚した人のほうが有利
間違った自信家になるよりか「自分は自信がない」と自覚した人のほうが良いのです。間違った自信家は、どうしても生きていく上でデメリットのほうが大きくなります。
たとえば、自分が能力があると勘違いしているためスキルアップの勉強や努力を怠る、自信過剰なので他人の声に耳を傾けない、自分が評価されていないと不満を抱きやすいなど、生きる上で苦労する場面に遭遇します。
原因は「能力がない自信家」だからです。
自信がないメリットを活かそう
「自信があって能力もある」というのは一番いいのですが、そんな天才ばかりではありません。
もし、これを読んでいる人で自信を高めようと頑張ることに疲れた人は肩の力を抜いて「自信がないメリット」を活かした生き方を目指すほうがよいのではないでしょうか。
大事なのは「自信のなさは悪いことではない」と考え直すことです。「自信がなくてもいいんだよ」と心の底から思えれば、きっと気持ちもラクになります。
では、自信がない人にはどのようなメリットがあるのか考えてみましょう。
逆説的になりますが、自信がない人ほど「未来のリスクのためしっかりと準備」をします。よって大きな失敗をしません。間違った自信家よりも努力や準備に力を入れるので能力のつくスピードが速くなるのです。
つまり、失敗を回避でき成長をしやすいのです。
自信がなくても無駄にヘコまなくても大丈夫です。「自信がないからこそ…」何ができるかを考えていけば、きっと人生は好転していきます。
自信をもつことよりも大事な「自分に優しくなる心」
さんざん、自信がないならないでいいと書いてきました。ただ、「自信がないと行動ができない!」「自信がないと人生やっぱりツラいだけ!」と、ここまで読んでも疑問を持つ人もいると思います。
確かに、自信がなさすぎるのも問題です。準備を続けても、実際に行動に移さなければ人生は変わりませんからね。
そこで大事なのは「自分に優しくなる心」です。自信はなくてもいいので、自分を優しくてしてあげましょう。心理学でセルフ・コンパッションがあります。簡単に言ってしまえば「自分自身への思いやり、いたわり」を意味します。
まるで大切な親友のように自分と対話してみてください。親友が落ちこだり、自信がないとしても責める人はいません。まずは、傷ついた心を優しく受け止めてあげるはずです。
- 嫌な感情を受け止める
- ネガティブ思考を否定しない
- 優しくねぎらう
- ポジティブな代替案を考える
このようなところを「自分自身に対しても」意識しつつ、優しくなってみることをおすすめします。
自分に対する優しさは自信がなくてもできることです。自信がない人ほどセルフコンパッションを鍛えてみてはいかがでしょうか。きっと人生で役立ちますよ。
今回は『「自分に自信がない」なら自信がなくてもいい生き方のススメ』というお話をしてきました。自信がなくても悩む人って結構多くいると思います。
自信がないのに無理やり自信家を目指そうとした経験を持つ人もいるのではないでしょうか。一時的には自信が持てたとしても、長期的に無理し続けると、メンタルが悪化することもあります。
そんな人は「自信がないメリット」に思考をシフトチェンジしてみてください。自信がなくてもいい生き方もあります。
おすすめ書籍
今日のクエスト~LevelUpポイント~
●自信家ほど能力が低い可能性がある!
●無理して自信家を目指すより、自信がないメリットを活かそう!
●自分を大切にする!セルフコンパッションを鍛えよう!