あなたは不安になることはないでしょうか。先行きが不透明な時代、漠然とした不安にかられる人も少なくありません。
どうも、ねこひげ先生(@dr_catwhisker)です。
今回は『不安からあなたを解放する7つの質問集』というお話です。不安になりやすい人は参考にして読んでみてくださいね。
目次
自己評価は意見であって事実ではない
あなたは「自分のことがダメだ」と思っていませんか。
「自分のことがダメだ」という自己評価ですが、これは意見であって事実ではありません。つまり、自分自身は「自分のことがダメだ」と評価はしているのですが、実際にダメな人とは限らないのです。
この低い自己評価が習慣化してしまうと漠然とした不安になってしまいます。では、なぜ低い自己評価になってしまうのでしょうか。
もちろん生まれもっと気質もあるかもしれませんが、幼少期に親や学校、友達から受けた影響で自己評価が低くなる人もいます。さらに、考えすぎる人ほどこの傾向が高くなっていきます。
「あのときの経験が自分をダメにした」という一度の経験を何年も引きずり、脳内で再体験することで凝り固まった「ゆがんだ解釈」の思考に陥るのです。
ゆがんだ解釈
この「ゆがんだ解釈」があると、たとえ日常で良い出来事に遭遇しても「この出来事には裏がある」「このあと悪いことが起こる」と事実とは関係ない解釈にもなりかねません。
つまり、自分のネガティブな思考と一致するようにゆがめて解釈をしてしまうのです。
ここに気づかないとどうしても物事が悪い方向いくという予測を立てやすくなり、不安になってしまいます。
大事なのは、物事が悪い方向にいくという否定的な予測を「現実的に捉えられるようになる」ことです。自己啓発セミナーであるようなポジティブ信者のように無理なポジティブ思考になる必要はありません。
繰り返しになりますが「現実的に捉える」ことが大事です。そのためには自分自身に対する評価を見直しましょう。そこで使えるのが自分の考え方に疑問をもつことです。
不安な予測に代わるものを見つけるための質問集
オックスフォード認知療法センターの創設メンバーであるメラニー・フェネルさん著書「自信をもてないあなたへ――自分でできる認知行動療法」に有益な質問集が記されていましたのでご紹介します。
それが以下の「不安な予測に代わるものを見つけるための質問集」です。
- この予測を裏付ける証拠は何か。
- この予測の反証となるものは何か。
- この予測に代わるどんな見方ができるか。それを裏付ける証拠は何か。
- 起こりうる最悪の事態とは何か。
- 起こりうる最良の事態とは何か。
- 現実的に考えて、いちばん起こりそうなことはどんなことか。
- 最悪の事態になったら、それに対して何ができるか。
①この予測を裏付ける証拠は何か
不安になったときは、まずは「この予測を裏付ける証拠は何か」と疑問をもってみてください。過去の体験が影響していたり、ただ単に漠然と不安を感じていたり、不安になる裏付けを探ってください。
②この予測の反証となるものは何か
次は距離をおいて広い視点で眺めます。不安な予測をするときは最悪の事態を考えがち(結論を急ぐ)傾向にあります。とにかく事実にこだわってください。
③この予測に代わるどんな見方ができるか。それを裏付ける証拠は何か。
解釈は人によって様々です。ある体験をしたとしても、それをプラスに捉える人もいればマイナスに捉える人もいます。
あなたの物の見方が一つの解釈に決めつける罠になっていないか疑問をもちましょう。新しい見方を模索し、裏付ける証拠と反証を検討しましょう。
④起こりうる最悪の事態とは何か
不安になるのであれば、とことん不安と向き合うのも一つの手です。あなたが想定する「最悪の事態」を明確にすることで、不安の全体像が見えてきます。
⑤起こりうる最良の事態とは何か
最悪の事態は否定的・悲観的ですが、それと同じぐらい肯定的・楽観的に考えてみてください。このステップで「ゆがんだ解釈」に気づくこともあります。
⑥現実的に考えて、いちばん起こりそうなことはどんなことか。
④と⑥で書き出した最悪の事態と最良の事態をみてください。現実的に考えて起こりうる可能性が高いのは、この中間です。具体的にどうなりそうか予測してみましょう。
⑦最悪の事態になったら、それに対して何ができるか。
もし最悪の事態が起こったら「何ができるか」を考えておきましょう。不安に対処できる術があれば安心に変わります。
以下を参考にしてみると良いでしょう。
- 最悪の事態になったとき、それに対処するのに役立つどんな長所や技能を自分は持っているか。
- 今と同じような不安な状況をうまく処理できた経験が過去にあるか。
- ほかの人からどんな援助、助言、支援が得られるか。
- これから起こることの全容をつかみ、その状況にうまく対処するためにどんな情報が得られるか。誰に訊けるか。ほかにどんな情報源をもっているか(本、メディア、インターネット)
- 状況を変えられるために何ができるか。あなたが不安にする状況に不満なところがあるとすれば、それをどう変えればいいのか。
今回は「不安からあなたを解放する7つの質問集」についてお話をしました。予測は具体的かつ現実的に考えることが大事です。
ただ、これまでの経験や周囲の影響によって解釈がゆがむこと(思い込み)があります。これは誰にだってあります。だからこそ、自分に疑問をなげかけて、きわまて明確で素直な予測にしていきましょう。
このステップを繰り返しても不安はなくなりません。ただし、向き合い方が変わります。不安に陥っても恐れている状況に飛び込むための最初のハードルを下げることが可能になるのです。
結果的に自分が思っていたほどではなかったということもよくあります。正しい解釈で不安と向き合ってみてくださいね。
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今日のクエスト~LevelUpポイント~
●自己評価は意見であって事実ではない!
●ゆがんだ解釈が不安を生む!
●自分に疑問を投げかけ現実的な思考になろう!