職場で上司に意見を通す場面はありませんか。できれば、スムーズに意見を通したいものですよね。
どうも、ねこひげ先生(@dr_catwhisker)です。
今回は『意見を通すにはコツがある!「促進レンズ」と「回避レンズ」』というお話です。いつも意見が通らないと嘆いている人は参考にしてみてください。
目次
人には2つの目標設定がある
職場で意見を通したいという場面もあることでしょう。ただ、なかなか上司が納得してくれなくてスムーズのいかないと悩む人もいます。
アメリカの社会心理学ハイディ グラント ハルヴァ―ソンさん著書『だれもわかってくれない あなたはなぜ誤解されるのか (早川書房)』を読んでいると人には2つの目標設定があるようです。
まずあなたは以下の質問のうちどちらについて考える時間が長いでしょうか。
- これから先、もっといい暮らしをするにはどうすればいいか
- いま手にしているものを失わないためにはどうすればいいか
人は「今よりいい暮らしをしたい」と思うことと、「すでにあるものを守りたい」と思うことの2つがあります。そして、どちらかに重心が多少偏っているのです。
ある人にとっては「向上すること」でも、他の人にとっては「安全であること」が目標に対し抱いていることです。
促進レンズと回避レンズ
心理学者たちは、上記で「向上すること」に重心が偏っている人は「プロモーション(促進)フォーカス・レンズ」と呼びました。
他方「安全であること」に重心が偏っている人は「プリベンション(予防)フォーカス・レンズ」と呼んだようです。
ちなみに、どちらがいい悪いという話ではありません。どちらのレンズで見ている人も、その有能さに変わりはなく、同様に成功し人生に満足しているという研究もあります。
促進レンズの特徴
・より良い状態を目指そうとする
・リスクを引き受け、テキパキと動く
・チャンスがあればつかむ
・創造的でイノベーティブなアイデアをうむ
・ミスが多い
・楽観的すぎる
予防レンズの特徴
・手にしているものを大事にする
・万事がスムーズに運ぶように努力する
・警戒心が強く、慎重
・分析的でプラン作成が得意
・リスクを避けたがる
・融通が利かない
繰り返しになりますが、「促進レンズ」と「予防レンズ」のどちらが良い悪いではありません。また、人は両方のレンズをもっていて、状況によって使い分けることもあります。
ただ多くの場合、一方のレンズを通して見る傾向にあります。
意見を通したい相手はどっちだろう?
冒頭の「意見を通すにはどうすればいいのか?」ですが、相手が「促進レンズ」タイプか「予防レンズ」タイプかを見極めてください。
上記の特徴一覧をもとに「促進レンズかな?」または「予防レンズかな?」と相手を見極めます。
そして意見を相手のタイプにあったフレーズに変えるのです。
ポイントとしては促進レンズのタイプはポジティブな言葉によく反応し、感情や直感に沿って決断をします。
一方、予防レンズのタイプは警告を含む話をしたり、詳細な理由や証拠をもとに話をした方がよいのです。
例えば「会社に新規システムを導入したい」と上司に説得する場面を想定してみましょう。
上司が促進レンズのタイプであれば、「このシステムを導入すれば売り上げが上がります!」「まずは行動しましょう!」とポジティブな面にフォーカスして感情に訴えかけます。
逆に上司が予防レンズのタイプであれば「このシステムを導入しなければ○〇%売り上げが減少します」「導入しなかった企業は売り上げが半減したようです」など具体的な数字で、不安をもたらすような説得をするのです。
このように相手を説得するためのフレーズを相手に合わせて変えてみることで、意見も通りやすくなります。
今回は「促進レンズ」と「回避レンズ」のお話でした。
相手の「促進レンズ」や「回避レンズ」に合わせたアプローチをしただけで、これまでよりかはあなたの意見が通りやすくなることでしょう。
もしこれまで意見を通したいのに上司が納得してくれなかったという人は、相手のタイプに見合わないアプローチをしていたのかもしれません。
せっかくの、あなたの大事な意見です。ぜひお蔵入りにならないように「促進レンズ」や「回避レンズ」に合わせたアプローチをしてみてはいかがでしょうか。
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だれもわかってくれない
今日のクエスト~LevelUpポイント~
●人には「促進レンズ」や「回避レンズ」がある!
●意見を通すには相手のタイプを見極めることが大事!
●相手のタイプにあったアプローチをしてみよう!