悩みの多くが「人間関係」に関わることです。例えば、転職をする際の理由で一番多いのも「人間関係」が理由で辞めていくというデータもあるぐらいです。そして、それは往々にして「他人の人生まで抱え込みすぎている」ということがあげられます。
他人の人生を抱え込むとはどういったことでしょうか。他人の人生から開放されたとき、少し気持ちがラクになります。
もくじ
あなたはあなたの人生を生きる
恋人がイライラしているときに、「なんでイライラしているのだろう?なんか悪いことでもしたかな?」と思うこともあるでしょう。確かに全うな考え事であるようですが、これも他人の人生を抱えているといえます。
率直に言ってしまえばイライラしているのは、相手の勝手なのです。自分にとっては関係のないことです。恋人にかぎらず、同僚や家族もそうです。同僚が悪口を言ってくるのも、子供が勉強をしないのも、恋人がイライラしているのも、自分の問題ではなく相手の問題といえます。
アドラー心理学の考え方で「課題の分離」というものがあります。課題の分離とは、自分の課題と相手の課題は分けて考えるということです。例えば、同僚が悪口を言ってくるというのは、同僚に課題があり、自分は関わらないようにするのが懸命なのです。もちろん、悔しい気持ちや悲しい気持ちがわくのもわかります。
ただ、相手の言動に反応すると、それは相手の課題を抱え込むことになります。結果的に、それはそれでストレスを感じてしまうのです。大人な目線で見守ってあげましょう。
アドラー心理学が一躍有名になった本「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」の中で、物語に登場する哲人は、他者からの承認を求める生き方は、不自由な生き方だと言います。
他者からの視線を気にして、他者の顔色を窺いながら生きること。他者の望みをかなえるように生きること、確かに道しるべにはなるかもしれませんが、非常に不自由な生き方です。
これが真理なのです。
他人の人生を必要以上に抱え込まない
アドラー心理学では「課題の分離」という素晴らしい考え方がありますと話をしました。この考え方に出会ったとき、目からウロコで、非常に衝撃を受けました。ただ、そうは言っても、理解はできても実行には移せませんよね。いざ、当事者となると実践するのが難しいのです。僕も、悩むこともあるので他人がイライラしていたら「自分が何かしたかな?」とか考えてしまうこともあります。
ただ、やっぱり他人の人生を必要以上に抱え込まないのが懸命です。
例えば、他人の期待に答える人生を歩んだらどうでしょうか。結果的に成功したとしても「ほら!言ったとおりじゃないか!」と誇らしげに言われるのも悔しいものです。逆に失敗したときになんて最悪で、相手を攻めてしまう原因にもなります。
自分の人生に責任を持つという意味でも、やはり他人の人生を生きずに自分の人生を生きることが重要です。もし難しいと思うのなら、紙に書き出してもよいと思います。どんな問題が起きて、課題は誰にあるのか、書き出していくのです。そして、自分と他人とのあいだに明確な線引きしましょう。そうすると、結局のところ自分も他人も一人の自立した「人間」ということを再認識できます。それは自分のためでもあり他人のためでもあるのです。
最後に
アドラーは、「すべての悩みは人間関係に起因する」と言っています。つまるところ、僕たちは他人の人生を抱え込みすぎて悩むことが多いわけです。なかには、どっちの課題かわからないというときもあるでしょう。「嫌われる勇気」の本の中で参考になる言葉があります。
誰の課題かを見分ける方法はシンプルです。「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えてください。
つまり、最終的に誰が責任を持つかということです。この考え方で、課題が分離できれば、あとは必要以上に干渉しないようにしましょう。意見を聞いたり、周囲の反応を見るのは大いに結構なのですが、最終的な決断は自分がするようにします。そうした方が、人生はずっとラクになり生きやすいかと思います。
今日のクエスト~LevelUpポイント~
- 他人の人生を抱え込まない!
- 自分の選択に責任を持つ!
- 課題の分離をして生きよう!
To be continued…