ココロクエスト~レベルアップ心理学ブログ~byねこひげ先生

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「将来が不安…」たとえ不幸になっても幸福レベルは元に戻る

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「将来が不安…」たとえ不幸になっても幸福レベルは元に戻る

 
将来のことを考えると不安で不安で仕方ありません。私の人生、お先真っ暗ですよ…。

 

 

将来のことを考えると不安になることはありませんか。仕事や恋愛、プライベートで「変化」が訪れるとき、僕たち人間は不安になってしまうことがあります。

 

どうも、ねこひげ先生(@dr_catwhisker)です。

今回は、実は不幸になっても幸福レベルは元に戻るというお話です。不安でやりたいことができなかったり、今も不安に押しつぶされそうな人は参考にしてみてください。

 

 

 目次

幸せになるために知っておきたい幸福にまつわる真実

 

あなたは将来のことを考えるときに、「私の人生、お先真っ暗だ…」と思ったりしていませんか。例えば、「仕事をやめたい」と悩んでいた人がいたとしましょう。誰しもが仕事を変えるときに不安を感じます。

 

このとき、この人の脳内で妄想が始まります。「こんな歳なのに再就職先があるのか…」「履歴書に書けることなんてない…」「転職先がブラックだったら…」など、不安な妄想をしてしまうのです。不安をいだきやすい人は、この傾向が強く現れます。

 

ただ、このとき、人は想像以上に不幸な出来事を「とてつもない不幸」だと勘違いしている可能性があるというのです。

 

感情予測の研究で有名なハーバード大学のギルバート博士は、人は何が自分を幸せにして、それがどのくらい長続きするかを予測することが得意ではないと述べています。

 

ポジティブな出来事は実際よりもはるかに長く私たちを幸せにしてくれると期待し、ネガティブな出来事は私たちを現実以上に不幸にすると予期する。

出典:『幸福の心理学』ダニエル・ギルバート

 

つまり、人は不幸な出来事を「とてつもない不幸」が訪れると想像してしまうのです。転職をした人が、もしも転職に失敗するような不幸に見舞われても1年経てば幸福度は変わらないということです。ギルバード博士によると、人間には「環境適応力」が備わっており、万一大きな不幸やトラウマがあってもその1年後にはかなり回復しているそうです。

 

不幸になっても幸福になっても「幸福レベル」は元に戻る

不幸になっても幸福になっても「幸福レベル」は元に戻る

「1年経てば幸福度は変わらない」と裏付ける調査として、ギルバード博士は下半身麻痺になってしまった人に対して、幸福度レベルを確認する調査を行いました。

 

これは、ハーバード大学心理学部のダニエル・ギルバート教授のTEDで述べられていますが、下半身付随などの不幸に見舞われても、その出来事の1年後には、以前とかわらないほどの幸福レベルに落ち着くということです。

 

病気や怪我、事故など人によっては絶望的に感じることでも、時が経てば幸福レベルが戻るということがわかりました。

 

さらに、ポジティブな出来事に関しても同じように働きます。例えば、あなたが宝くじが当たったときのことを想像してみてください。きっと「これ以上ないぐらい幸せだ!!」と思うはずです。

 

ただ、実際は数億円の宝くじを当てた人でも1年後の幸福度も同程度まで戻ってしまうのです。(または、宝くじを当てた人は、当たる前よりも不幸になるという研究もあります)。

 

なぜ、こんなことが起こるのか?

ねこひげハテナ

心を守るための機能「インパクト・バイアス」

心を守るための機能「インパクト・バイアス」

 

ポジティブな出来事にせよ、ネガティブな出来事にせよ、将来のある出来事から生じる感情を予測するとき、人間は実際よりも重く長く続くと考える傾向があります。ギルバートは、このような感情予測のバイアスをインパクト・バイアスと呼んでいます。

 

インパクト・バイアスは予測する感情がポジティブであれネガティブであれ頑に生じることが示されている。

出典:感情心理学・入門

 

これって別に悪いことではありません。

 

ポジティブな感情を強く抱けば、その状況を実現させようと行動をするようになります。例えば、一流企業に入社したら幸せになれる、と強く思い行動に移せばそのために努力します。ただし、一流企業に入社できたからといって、幸福と感じるとは限らないのです。

 

逆に、ネガティブな感情を強く見積もっておけば、ネガティブな出来事が起きないように努力しようとします。つまり、インパクトバイアスは、未来の心理的感情に対して、ポジティブにもネガティブにも、重く長期間続くと予測することで、心を守っていると考えられます。

 

このように人には将来経験するであろう出来事の衝撃を過大に推測はする傾向ありますが、幸福度が戻るような適応能力がそもそも備わっているのであれば、ネガティブな出来事については、あまりくよくよ悩む必要もないと思えますね。

 

変化しないことにも目を向ける

ねこひげポイント

将来の変化に対しては、未来の感情を大げさに予測してしまう「インパクトバイアス」が働いてしまいます。心を守ってくれるはずが、人によっては将来の変化のことを妄想して極度な不安に陥り、一喜一憂してしまう人もいます。

 

そのようなときは、「変化しないこと」に目を向けてみてください。つまり、今いる環境に目を向けるのです。例えば、いつものように朝起きて、新聞を読み、会社に行く、夜は友達とディナー、そして本を読むなど、特に変化がない日常のささやかなことに価値を見い出すようにしてはいかがでしょうか。

 

また、極度に不安になったとしても「想像以上にネガティブに考えている」と思うだけでも気持ちが楽になります。

 

最後に

将来の出来事について悲観的に考えたとしても、ギルバード博士の研究で言われているように「人は将来の出来事を実際より重く考える傾向がある」と知っておくだけでも気持ちがラクです。

 

「転職に失敗したらどうしよう…」「病気になったらどうしよう…」「好きな人に振られたどうしよう…」と将来、起こりうる変化に臆病になることもあるかもしれません。ただし1年経てば幸福度は変わらないのであれば、今できることに最善を尽くしてむやみに落ち込まなくてもよいのです。

明日の幸せを科学する(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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今日のクエスト~LevelUpポイント~

●人は想像以上に不幸を考えてしまう!

●たとえ不幸になっても幸福レベルは元に戻る!

●今あるものに目を向けてみよう!