不安にならないために常にポジティブな気持ちでいようとする人は多くいます。自己啓発本なんかを読むと、ポジティブ思考が大切だと書かれてあるものも沢山あります。
本当にポジティブ思考だけが大切なのでしょうか。いえ、本当はネガティブな思考もポジティブな思考ぐらい大切だったのです。今回は、ポジティブ思考とネガティブ思考へ向き合い方についてのお話です。
もくじ
ポジティブは時に不安を増大させる
自己啓発本を読むと常にポジティブ思考でいるべきと書かれてあります。あなたは、ポジティブ思考を実践している人の前で、弱音や泣き言する言いづらいと感じたことはありませんか。ネガティブ思考な人ならわかってもらえると思います。
僕は根っこがネガティブ思考なので、行き過ぎたポジティブ思考に違和感を感じてました。それはポジティブ思考を実践していた知人が、ある出来事を機に心の病気になったからです。その時は「あれだけ明るくて前向きだったのに...」と思いました。
体調を崩す場合は原因は一つじゃなく複数の事が重なったからだと思います。もしかすると、その一つの要因に「行き過ぎたポジティブ思考」があったのかもしれません。
実はポジティブ ・シンキング研究の権威である心理学者 、ガブリエル ・エッティンゲン博士は自身の研究報告の中で 、「ポジティブ ・シンキングはあたかもすでに目標が達成されたかのような幻想を与える 。その結果 、目標に向かうための意欲が削がれてしまう 」と言っています。
ポジティブ思考が、良ろしくない方向に進むこともあるのです。
ポジティブ思考は悪いのか
じゃあポジティブ思考は悪いのでしょうか。いえ、そんなことはありません。やはりポジティブ思考は大切なのです。そこで、知っておいて損はない考え方が「メンタル ・コントラスティング」というものです。
メンタル ・コントラスティングとは?
メンタル ・コントラスティングとは、ポジティブな理想を描き、その後はネガティブな要因や理想の妨げについても思い描くというものです。つまり、ポジティブ、ネガティブの両方を対比(コントラスト)する方法です。
例えば、転職をしたいと考えていたとします。この場合、まずは「自分の働きたい職場でイキイキと働いている」姿(理想)を思い描きます。
次にその夢を妨げる可能性がある要因についても考えます。例えば、「面接で上手く話せるか不安」「自己PRが苦手」など夢を妨げるネガティブな要因も考えるのです。
これで、ポジティブな理想の姿と、夢を妨げる可能性があるネガティブな要因が認識できました。その上で、具体的な行動計画を立てるのです。例えば、「面接の練習をしよう」「転職セミナーに行ってみよう」など対策を挙げていきます。
このように、夢の実現にはポジティブな思考とネガティブな思考の対比が大切なのです。
最後に
僕は、好奇心があるくせに何かやるにしてもリスクを考えて行動するのが遅いときがあります。昔は、そんな自分が嫌でした。でも、思い返してみては、ネガティブ思考があったからこそ、努力もしたし、準備にも力を入れました。
その努力は無駄ではなく、結果的に良い方向に導いてくれたことが多かったと思います。知らず知らずのうちに、ポジティブ思考とネガティブ思考を兼ねて考えていました。
今回、ご紹介した「メンタル ・コントラスティング」という考え方は知っておいて損はないと思います。ぜひ、理想を描く時はポジティブに、実行に移す時はネガティブに行きましょう。
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今日のクエスト~LevelUpポイント~
- ときにポジティブ思考が目標を遠ざける!
- ポジティブとネガティブを兼ね備えよう!
To be continued…