近年、「マインドフルネス」という言葉をよく聞くようになりました。簡単に説明すると、「“いまここ”に集中する」ということです。判りやすいのが「瞑想」ですね。
そんな「マインドフルネス」をいち早くビジネスに取り入れたのが、Google(グーグル)です。今回は、そんなGoogleが開発した『自己探求プログラム「SIY」』を紹介したいと思います。
もくじ
Googleの自己探求プログラム「SIY」とは?
「瞑想」が集中力を高めたり、脳の活性化に良い影響を及ぼすということは、以前から科学的にも実証されています。脳科学や神経科学の観点で実証されたことが、社会的にも普及した要因だと思われます。
「瞑想の科学」をビジネスにいち早く取り入れたのが世界のGoogleです。そんなGoogleには、自己探求プログラム「SIY」と言うモノがあるのをご存知でしょうか?
自己探求プログラム「SIY」
Googleは2007年から「サーチ・インサイド・ユアセルフ(Search Inside Yourself)」、略して「SIY」という、瞑想を取りれた能力開発プログラムを取り入れています。
では、この「SIY」とはどんなものでしょうか。
SIYは、マインドフルネスに基づく新しいプログラムで心の知能指数(エモーショナルインテリジェンス)における「5つの要素」(自己認識・自己制御・モチベーション・共感・コミュニケーション)に着目した「心と思考力」を科学的アプローチで強化するプログラムです。
つまり、科学的な説明と根拠を織り交ぜたマインドフルネスや瞑想を中心としたプログラムです。
サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
- 作者: チャディー・メン・タン,ダニエル・ゴールマン(序文),一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート,柴田裕之
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2016/05/17
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「EQ」という概念が核にある
「SIY」という自己探求プログラムの核には「EQ」という概念があります。「EQ」とは、「自分自身と他人の気持ちや情動をモニターし、見分け、その情報を使って自分の思考や行動を導く能力」と言われています。
EQとは?
・emotional quotient
・感情知能指数。自己の感情を自己管理するとともに他人の感情を適切に理解・共感する能力を測定する指数。
「心の知能指数」とも呼ばれる「EQ」を、自己探求プログラム「SIY」では高めることができるのです。
マインドフルネスが「EQ」を高める
マインドフルネスは、以下のように定義されています。
・意図的に、今の瞬間に、評価や判断とは無縁の形で注意を払うこと(ジョン・カバットジンの定義)
・自分の意識を今の現実に敏感に保つこと(ベトナムの禅師ティク・ナット・ハンの定義)
「今ここに集中すること」。その際、意識の中で評価や加えることなく能動的に注意を向けることだと言われています。
その一つがマインドフルネス瞑想です。
簡単な瞑想のやり方
「瞑想」と聞くと何だか怪しい…と思われる方もいるかもしれませんが、現在では、上述の通り、科学的にも実証された方法です。今回は、簡単な「瞑想」のやり方をご紹介します。
- 背筋を伸ばして座ります。
- 軽く目を閉じるか、少しだけ開ける半目にして1メートル先をぼんやり見ます。
- 息を5秒ぐらいかけて吸って、10秒ぐらいかけてゆっくり吐きます。
あとは、呼吸に集中しながら「息を吸って吐いて」と繰り返していくだけです。最初は5分間だけでも良いです。慣れてくると。15分、30分と増やしていければ尚更良いかと思います。
最初にうちは、瞑想中に雑念が思い浮かぶときがあります。そのようなときは無理やり消そうとするのではなく、ゆるやかに呼吸に意識を戻すと良いでしょう。
この呼吸を繰り返すことで、脳の「前頭前皮質」という部位が活性化すると言われています。「前頭前皮質」とは、集中力や記憶力、意思決定といった認知能力に関する領域です。仕事だけでなく、プライベートでも大切な能力です。
最後に
グーグルの自己探求プログラム「SIY」はいかがでしたでしょうか?世界的に成功している企業が取り入れているプログラムです。科学的にも実証されており、習慣化できそうな内容です。
人生に「マインドフルネス」という習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
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